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高気密高断熱住宅はカビが生えやすいのか?
高気密高断熱住宅を検討されるお客様の中で「一年中暖かい家は、カビにとっても環境が良いのでは?」という疑問を持っている方も少なからずいらっしゃいます。 結論としては、カビが生える場合と生えない場合があります。 カビが生える原因を知ることで対策することができますので、まずはカビについて詳しくみてみましょう。カビの原因
カビが発生する原因として、 ・高温 20〜30度前後 ・多湿 75%以上 の2つの要素が組み合わさると、カビが増殖します。 高気密高断熱住宅が「高温・多湿」になりやすいという認識が、一人歩きしてしまっていることも誤解を招いている原因の一つです。日本の気候はカビに適している
カビの発生する原因が「高温・多湿」であり、日本の気候がカビの発生に適しているということも理由の一つです。 梅雨の時期は、屋外の湿度が高く、じめじめした日が長く続きます。 また、室内では洗濯物を干すことで湿度が上がりやすくなりカビにとって最適な環境になるのです。日本の住宅はカビが生えやすい?
このように雨季のある日本では、古来の木造住宅に住むことによって自然と上手く付き合うことができました。 縁側や畳、障子、茅葺き屋根など調湿効果や人体に良いものだけを使用して作られており、今のように気密性能や断熱性能も高くない隙間の多い家であったため、自然と湿気や熱が行き来し、呼吸しているようなかたちで長持ちしていました。 古民家が築100年以上持つ理由はここにあります。 しかし、高度経済成長期に大量生産されたプレハブ住宅から一般的に断熱材が使われ始め、湿気や熱の行き来がしづらくなりました。 それが原因で、湿気がこもりやすくなりカビが発生する現象がでてきました。 築30年以上の住宅に多い壁内結露によるカビの発生により、多くの健康被害を引き起こしています。カビが引き起こす健康被害
知らず知らずのうちにカビの胞子を吸い込むことにより、以下のような症状を引き起こします。 ・咳や胸痛 ・呼吸困難 ・気管系の被害 また鼻の中や耳の中に入り込むことで炎症を引き起こす原因にもなります。 人だけでなく建物自体もカビにより被害を受け、躯体の耐久性を損なうことにもつながります。 このようにカビが発生すると、人や建物に被害を加えることにつながり、安心して住むことができない家になってしまいます。カビが生えやすくなる5つの原因とは?

原因①:一年中暖かい
高気密高断熱の家はカビが生えやすいと言われる原因の一つとして、「一年中暖かい家」ということが挙げられます。 カビが好む温度は20〜30度であり、人が快適に感じる温度とよく似ています。 温度を変えることはカビだけでなく、住む人にも影響があるため、温度だけで対策することは難しいと言えます。原因②:湿気がこもりやすい
カビが発生する原因として高温と多湿の組み合わせと説明しました。 湿度が75%以上になると一気にカビが繁殖する環境となるため、 ・湿度を下げる ・空気を循環する 上記のどれかを行う必要があります。 特にお風呂やキッチン、室内干しエリアは湿度が高くなりやすくなるため、除湿機や扇風機、調湿効果のある珪藻土などを設置し、湿気がこもらない工夫をすることが大切です。原因③:断熱性の低いサッシ
断熱性能が低い家は、冬場の結露が発生しやすくなります。 みなさんも室内側の窓ガラスに水滴がびっしりとついている光景を見たことがあるかと思います。 外は寒く室内は暖かい状況下では、断熱性能の低い窓ガラスに空気中の水分が冷やされ、水滴としてあらわれるためです。 温度と湿度が高い状況で結露が生じ、カビが発生する流れとなります。原因④:梅雨時期の部屋干し
隙間が多い古民家では自然と家が呼吸するため、湿度コントロールにより滅多にカビが生えることはありませんでした。 現代の家では、特に梅雨時期の室内干しエリアは高多湿になり、上手く空気を循環させないとカビが生えてしまう危険性があります。 しかし、高気密高断熱住宅は、空気を強制的にコントロールする第1種換気システムを採用することが多いため、空気が溜まることがほぼなくカビが生えにくくなります。原因⑤:壁内結露
一般的によく使われる壁の断熱材としてグラスウールがあります。 グラスウールでも密度の違いにより断熱性能が異なり、さまざまなバリエーションがあります。 基本的な原理は同じでガラス繊維の中に空気を溜めることにより断熱します。 しかし、グラスウールの中に室内外の湿った空気が流れ込み、屋外の冷気と室内の暖かい空気が触れ合うことで結露が発生することがあります。 この壁内結露がカビを発生させる原因になります。 しかし、グラスウールが悪いわけではありません。「湿気を防ぐ適切な施工」(室内側に気密シートをしっかりと張り、屋外側には透湿防水シートを隙間なく張る)と「気密測定」により高気密が保証され、壁内結露は防ぐことができます。不健康にならない高気密高断熱住宅にする5つの対策

対策①:結露対策
断熱性能が低い断熱材やサッシをつかうことで起こる壁内結露。 これらはギリギリの性能高気密高断熱住宅を施工した場合に、ごく稀にある極寒の寒い日に起こる場合があります。 また、性能は確保されていても適切な施工がされていないケースもあります。 特にコンセント周りに気密テープが張られていない場合、隙間から湿気を含んだ空気が壁の中に入り込み、結露が発生しカビになることもあります。対策②:換気対策
湿気がこもることはカビの温床になります。 対策としては24時間換気の計画をしっかりとしておくことです。 一般的な住宅に多い、第3種換気システム(給気を自然に取り込み、排気を機械で行う)の場合、冬場に冷えた空気が室内に入り込むのを防ぐために、給気口を閉じてしまう人も多いのが現状です。 その結果、計画通りの換気がされずに空気の淀みができてしまいます。そこに湿気がこもり、カビが発生するリスクが高くなります。 高気密高断熱住宅の場合は、気密性が高いので、より計画的な換気方法により家全体の空気の流れを作る必要があります。 そこで第1種換気システム(給排気を機械で行う)で強制的に機械で給排気を行い、24時間どの部屋でも空気が流れている環境をつくってあげることが大切です。対策③:気密測定
高気密高断熱住宅をつくる工務店やハウスメーカーは、施工途中で「気密測定」を行っているはずです。 なぜなら気密性能は計画数値ではなく、実測数値で決まるため、一棟一棟異なる気密数値になります。 営業担当者から商談中に説明を受ける気密数値は、全棟検査した平均値を示している場合が多いです。 「C値=0.5以下」のような最低限保証している数値がある場合は、信頼できる工務店と言えるでしょう。対策④:断熱材・窓断熱
自分たちの家の断熱性能がどのくらいか確認するためには、断熱材と窓の性能で大枠決まります。 断熱計算により、間取りや使用する断熱材、窓などの断熱係数を元に一棟一棟計算していきます。 また、日本を6地域に分けて地域ごとに高断熱住宅の指標が定められており、それぞれ決められた基準の数値以下になることで高断熱と証明できます。 (弊社のある静岡県は6地域に該当しており、Ua値0.87となっています)対策⑤:施工技術
設計上の断熱計算では高気密高断熱住宅はつくれません。 最終的に施工現場の大工さんや職人さんの技術や品質によって、性能が保証されます。 また、現場を取り仕切る現場監督が目を光らせ、施工の欠陥を未然に防ぐ仕組みや体制が整っていることも重要です。【カビだけじゃない】不健康を引き起こす要因と対策

ダニ
ダニは梅雨から夏にかけて活発になります。 カビと同じように、温度25度以上、湿度70%以上がダニが好む環境です。 一年中生息する環境下では、ダニが増殖し、噛まれたり、糞や死骸によって喘息や鼻炎、皮膚炎といったアレルギー症状に悩まされることもあります。 対策として計画換気をしっかりと行い、ダニの温床となる湿気を75%以下に保つことが重要です。花粉
くしゃみや鼻水がつらい花粉症。 3月〜5月にかけてもっとも症状がでてくる時期にティッシュは手放せません。 もっとも辛いのは、自宅内に入り込んだ花粉によって引き起こされるアレルギー症状ではないでしょうか。 対策として花粉の侵入を防ぐ「気密性」と、入ってきた花粉を追い出す「計画換気」の2つが必要となります。PM2.5
近年では当たり前になってきている「PM2.5」。 有害物質の1つとして認識はされているものの、実害としてどのようなことが起こるのかを知っている人は少ないと思います。 PM2.5とは非常に小さな微小粒子状の物質という意味のParticulate Matterの頭文字を取り、直径2.5マイクロミリメートルからきています。 花粉や黄砂よりもかなり小さい物質で、中国から黄砂に付着して飛来してきます。 これらが体内に入り込むことで、呼吸器疾患、循環器疾患、各種アレルギー、肺ガンなどの症状が引き起こされます。 対策としては室内に取り入れないように第1種換気システムの室外側のフィルターをPM2.5も通さない非常に目の細かいフィルターにすることです。 このカビ、ダニ、花粉、PM2.5など、健康を害する恐れのある空気は天井からの換気だと 部屋内の空間に舞い上げてしまう危険がありますが、 床下から吸気して、空気の熱交換をしながら室温も維持しつつ フィルターを通しながら24時間換気するという工夫も、 高気密高断熱の家だからこそ取り入れられるシステムもあり、 弊社ではそのような24時間対応する熱交換換気を取り入れています。住むだけで健康になる高気密高断熱の注文住宅事例
空間工房LOHASは「高気密・高断熱・高換気」の3つを軸に、冬暖かく夏も過ごしやすい家づくりをしています。お年寄りから赤ちゃんまで過ごしやすいLOHASの施工事例の一部をご紹介いたします。少ないエネルギーで暮らすローエナジービルディングの二世帯住宅in伊豆の国市

まるで平屋 富士山の側で、猫と暮らす暖かな家in富士宮

清水の赤い家 家族仲良しの秘訣は庭のサードプレイス

まとめ
高気密高断熱住宅はカビが発生しにくい住宅です。 施工段階で行う気密測定で高気密を実現し、性能が高い断熱材やサッシを用いることで高断熱を実現。 また、計画的な換気を第1種換気システムで行い、部屋中に新鮮な空気が流れていることが不可欠です。 これらを守ることでカビやダニ、ハウスダストなどの健康リスクを抑えることにつながります。 空間工房LOHASでは創業から「高気密・高断熱・高換気」の3つを軸に、北海道でも冬暖かい性能の家づくりを行なっています。ZOOMやLINEでのオンライン相談、インスタグラムやYouTubeでの情報発信などをしています!富士市周辺で快適な家づくりをご検討の方はお気軽にご相談ください。 ■直接いらっしゃらなくても、ZOOMでのオンライン家造りも可能です。気軽に家造りの進め方や、移住者支援の補償のこと。土地選びまでご相談にのっています。→ ご予約はこちら ■ 何かお家のことで質問があれば、お気軽にLINEでご質問ください→ こちら ■ ロハスのYouTubeチャンネル「工務店おじさん」では、 家づくりで後悔しないための情報や新築ルームツアーをUPしています→ こちら チャンネル登録よろしくお願いします! ■ インスタグラム ロハスの家 暮らしの工夫 → こちら —- 富士市富士宮市で住むほどに健康になる注文住宅・木の家をつくる工務店 空間工房LOHAS(ロハス) 静岡県富士市荒田島町8-16 TEL:0545-57-5571 FAX:0545-57-5576 Email:lohas@fork.ocn.ne.jp HP:https://www.kobo-lohas.jp 家を建ててからかかるお金で、 後から後悔しない為に、最初に知っておいて欲しい事をまとめました。 お読みでない方はこちらからご覧いただけます↓

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