
自然素材を使った注文住宅を検討している方にとって、室内の壁を珪藻土(けいそうど)にしたい方も多いでしょう。珪藻土には優れた特徴があり、今や内壁材だけでなくバスマットやコースターなど、さまざまなシーンで活用されています。
しかし、あまり珪藻土についてあまり知識がない状態のために、珪藻土の特徴である「湿度を調整する効果」が少ないものを使ってしまう危険性もあります。
今回の記事では珪藻土を検討している方に、知識や理解を深めていただけるように珪藻土の特徴やメリット・デメリットについてご紹介します。また、珪藻土の含有量による湿度を調節する機能の違いもご紹介いたします。
この記事でわかること
・珪藻土の特徴についてわかります
・珪藻土のメリット・デメリットについてわかります
・天然素材の珪藻土と合成樹脂入りの珪藻土の違いについてわかります
Contents
珪藻土とは?
珪藻土とは、珪藻という植物性プランクトンの殻が化石になり、それが積み重なって硬くなった土のことです。
珪藻の主成分は二酸化珪素で、ガラスにも使われている成分です。珪藻には、10億分の1mの超微細な孔が無数に空いている「多孔質」という特徴があります。
日本では北海道、石川県、鹿児島県など約80カ所から豊富に産出されています。住宅では内装の塗り壁材や、吸水性があることからバスマットとして活用されることが多いです。
珪藻土のメリット・デメリット
ここでは、珪藻土のメリットとデメリットについて解説していきます。
珪藻土のメリット
珪藻土は機能性が高く、さまざまなメリットがあります。順に解説していきましょう。
調湿性がある
珪藻土には、優れた調湿性があります。珪藻土が持っている無数の超微細な孔を生かして、湿気を吸収したり放出したり調湿を行うことが珪藻土の大きな特徴です。
湿気を吸収することで結露を防ぎ、ホルムアルデヒドなどの有害物質やカビなどの発生も同時に抑制してくれます。
しかし、湿気が多すぎる状態が続くとカビが生えることもあるので、定期的な換気などを心がけましょう。
脱臭・消臭機能がある
珪藻土には脱臭・消臭機能があります。臭いの分子は湿気に溶けるため、湿気を吸収することで臭いも消えるのです。
湿気と同様に臭いも吐き出しますが、吸収のスピードよりも放出スピードは遅く、人間には臭わない程度で済みます。
住宅の内壁材として珪藻土を活用すれば、たばこや料理の臭いの脱臭効果が期待できるでしょう。
耐火性に優れている
珪藻土は耐火性に優れています。珪藻の融点は約1,250度と非常に高く、珪藻土は昔から七輪やコンロ、耐火レンガなどにも使用されてきました。
熱伝導率が低いこともあり、火災が発生しても珪藻土は火が燃え広がりにくく、延焼被害をおさえる効果が期待できるでしょう。
断熱性や防音性がある
珪藻土は、断熱性や防音性に優れています。珪藻土は、無数の超微細な孔に空気を多く含んでいます。その空気を含んだ層は熱や音を伝えにくく、断熱性や防音性を高める要因となるのです。
珪藻土を内壁材として使用することで、室内の気温が外の気温に影響されにくくなったり、断熱性の高いサッシと組み合わせて冷暖房効果を上げたりと、省エネ性能が高い住宅へと貢献します。
カラーバリエーションが豊富
珪藻土に着色料を混ぜることで、さまざまなカラーバリエーションのある珪藻土を作れます。
それにより、デザインのアクセントとして使うことも可能です。ざらざらした見た目と合わさり、おしゃれな印象を見る人に与えるでしょう。
帯電しない
珪藻土は帯電しない性質があります。静電気なども帯びないため、クロスのようにホコリを吸い寄せにくくなります。
万が一ホコリが付着しても、軽く掃けば簡単に取ることが可能です。
珪藻土のデメリット
次に、珪藻土のデメリットについて紹介していきます。
粉がボロボロと落ちやすい
珪藻土は、こすると粉がボロボロ落ちやすい性質があります。誤って家具をぶつけてしまうと、表面の粉が落ちることもあるので注意しましょう。
凝固剤の影響で効果が弱まる場合がある
珪藻土は、珪藻土単体では固まらないため、凝固剤を混ぜて使用します。凝固剤の含有率が多くなると珪藻土の効果が弱まるため、注意が必要です。
また、凝固剤には自然素材と合成樹脂の2種類があります。凝固剤が合成樹脂の場合、珪藻土の孔を合成樹脂がふさいでしまい、珪藻土の効果がさらに弱まってしまうでしょう。
なるべく自然素材の凝固剤を使った珪藻土を選ぶことがおすすめです。
シミになりやすい
珪藻土は吸収性が優れている反面、醤油やワインなどをこぼした際にはシミになってしまう可能性があります。すぐに拭き取れば問題はありませんが、放置するとシミになるので注意しましょう。
ひび割れが起こりやすい
珪藻土は、乾燥による収縮などが原因で、ひび割れが発生する可能性があります。特に凝固剤が少ないと、地震や建物が揺れた場合にひび割れがより発生しやすくなります。
しかし、ひび割れが発生しても重ね塗りをすれば処置は可能ですので、気にしすぎる必要はありません。
初期費用がかかる
珪藻土は、その優れた機能性があるためコストがかかります。内壁に一般的に使うビニルクロスよりも、3倍〜6倍ほどコストが高くなります。
しかし、クロスは5年〜10年程度で貼り替えのタイミングとなりますが、珪藻土は塗り替える必要はありません。初期費用はかかりますが、機能面やメンテナンスの手間を考えると、採用する価値は高いと言えるでしょう。
職人の腕に左右される
珪藻土を住宅の内壁などに使う場合は、職人の腕が仕上がりに大きく左右されます。そのため、経験と技術力が豊富な職人や施工会社に依頼することが大切です。
珪藻土の種類
珪藻土には、孔の大きさと数によって「ミクロポア」「メソポア」「マクロポア」の3種類があります。
それぞれの種類の特徴を、下記にまとめました。
珪藻土の種類 | 珪藻土の孔の大きさ | 特徴 |
ミクロポア | 直径2nm未満 |
|
メソポア | 直径2〜50nm |
|
マクロポア | 直径50nm以上 |
|
この表から分かるように、珪藻土のなかでもメソポアが調湿性に優れています。
珪藻土を建材として使用する場合は、珪藻土の種類も確認しておくと良いでしょう。
また、珪藻土には100%天然素材の珪藻土を選んだ方が良い理由については以下の通りです。
合成樹脂が混ざると効果が弱まる
流通されている珪藻土は多種多様で、塗り壁材だけでも数十種類あると言われています。コストを下げたり見た目を重視したりするために、着色料や凝固剤などに合成樹脂のものを使っている場合があるでしょう。
その場合、合成樹脂が珪藻土の孔を塞いでしまうことで、調湿性が低下したり珪藻土本来の効果が十分に発揮されなかったりします。
凝固剤が「のり」などの天然素材であれば問題ありません。珪藻土にどんな成分が混合されているか確認して選ぶことがおすすめです。
LOHASは天然素材の珪藻土を採用
LOHASでは、ユーディーの珪藻土商品を採用しています。
ユーディーの珪藻土は天然素材にとことんこだわっています。真っ当なモノづくりを追求しており、科学的根拠に基づいた確かな効果がある製品のみを取り扱っているのです。
ユーディーの珪藻土は純度が高いため、マイナスイオンを発生する製品や、遠赤外線効果が期待できる製品もあります。
天然素材は、珪藻土の効果を最大限に生かせるだけではなく、体にも地球環境にもやさしい素材です。
珪藻土の効果を最大限に生かすためには、凝固剤を含め天然素材のものを選ぶことが非常に大切です。
まとめ
珪藻土の特徴やメリット・デメリット、天然素材をおすすめする理由について解説しました。珪藻土には多種多様な製品があります。しかし、珪藻土の効果を最大限に生かすためには、天然素材の珪藻土を採用することが非常に重要です。
住宅の内壁材などに珪藻土の採用をお考えの際は、お気軽にご相談ください。
空間工房LOHASでは静岡・富士山嶺の気候風土を生かし、富士ひのきや天然素材にこだわった高性能で自然環境や住まう人に優しい家創りをしている工務店です。
また、世界基準の省エネ住宅「パッシブハウス」の賛助会員工務店として、静岡県東部で初のパッシブハウス認定住宅も建築しております。
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