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【健康を守る】パッシブハウス(パッシブデザイン)の設計手法と8つのポイント

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図面を指さし話し合うふたり
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パッシブハウスの間取りの考え方にパッシブデザインの手法があります。
自然の恵みを存分に活かした、健康で快適な住宅はこれからのスタンダードと言えるでしょう。

パッシブデザインを謳っている工務店やハウスメーカーは、

独自のパッシブデザインのルールを設け、自社の都合のいい建て方や間取りを提案するところも少なくはありません。

施工側の言いなりにならないためには、パッシブデザインの設計手法を学び、正しい知識を得ることで失敗しないパッシブハウスを建てることが可能です。
今回のコラムでは、パッシブデザインの設計手法を詳しく解説し、正しい設計で建てられた住宅にするためのポイントをご紹介します。
 

この記事を読むとわかること

・パッシブハウスの間取りの考え方がわかります

・パッシブハウスの間取りのポイントがわかります

・パッシブハウスにすることで健康になる理由がわかります  

 

パッシブハウスとパッシブデザインの違いとは?

パッシブハウスとは、ドイツのパッシブハウス研究所にて開発された厳しい性能基準をクリアした住宅のことを言います。

日本のパッシブハウスの窓口であるパッシブハウスジャパンに加盟している工務店でしかパッシブハウスを建てることができません。

理由は厳格に決めている建物性能を施工する技術を有していることや、省エネ建築診断士が在籍しているなど建築可能な工務店が限られるからです。 一方、パッシブデザインとは「太陽の光や風・熱などの自然の力を最大限利用した住宅の設計手法」となります。
パッシブハウスとよく混同されてしまいますが、パッシブデザインは設計の概念であり、明確な性能基準を設けていません。

パッシブハウスはパッシブデザインの設計手法を取り入れ、かつ厳しい性能基準をクリアした建物だけが認められる住宅なのです。
パッシブハウスについて詳しく知りたい方は以下の記事も参考にしてください。

参考記事:パッシブハウスとは?パッシブデザインとの違いやメリット・デメリットを富士市の工務店が解説  

 

パッシブデザインの5つの設計手法とは?

新緑の写真

パッシブハウスはパッシブデザインの設計手法を取り入れた省エネ住宅です。パッシブデザインの5つの概念を学ぶことで、正しいパッシブデザインへの理解が深まるはずです。

 

概念①:断熱・気密に関する設計手法

断熱・気密に関しては設計手法の中で唯一、自然の力を生かす概念ではない概念です。

日本の伝統的な住宅では、この概念に関する考慮がされてないため冬はとても寒い住宅となっていました。
断熱・気密の目的は「冬の熱損失を防ぐ」ことであり、そのためには高気密・高断熱の性能が必須となります。

高気密・高断熱は魔法瓶のように外部の日光から取り入れた熱や内部の冷暖房設備による熱を逃さず、保温する性能が高いことが望ましいと言えます。  

高気密・高断熱について正しい知識をもつことで、失敗しない高気密高断熱住宅を建てることができます。詳しくは以下の記事も参考にしてください。

参考記事:高気密・高断熱は必要なの?メリット・デメリットを富士市の工務店が解説します  

 

概念②:日射遮蔽に関する設計手法

日射遮蔽に関する設計手法は、夏の日射対策でありいかに夏を涼しく過ごせるかが重要となります。

断熱・気密は冬の快適性を向上させ、日射遮蔽は夏の快適性を向上させるために活用することが大事な考え方となります。
また、日射遮蔽の考え方は「地域」によって重要度が変わります。

沖縄や九州など南に位置する地域では日射量が多いため、庇のデザインや日射の取り入れ方が重要な要素となります。
反対に北海道や東北では断熱・気密による冬の寒さ対策が優先されます。

夏と冬では太陽高度が異なるため、庇のデザインを工夫することにより「夏は日射を遮り、冬は日射を取り入れる」ことがパッシブデザインの肝となります。  

 

概念③:日射熱利用暖房に関する設計手法

日射熱利用暖房に関する考えは、主に冬場の対策となります。

窓から入る日射熱を床や断熱材に蓄熱し、冷え始める夜間において徐々に熱を放出し、室温を一定に保てるようにします。

地域ごとに冬の日射量と外気温は異なるので、地域の特性に合わせた「日射取得」「断熱」「蓄熱」の3つのバランスを上手く設計することが重要です。パッシブハウスでは省エネ建築診断士による蓄熱に関する性能を明確に数値として出すことになっています。  

 

概念④:自然風利用に関する設計手法

自然風利用に関する目的は主に2つとなり、夏場の快適性を考慮します。

・身体に風があたることで、涼しく感じる効果

・建物に滞留した熱を外へ逃す効果

2つに共通する風は「低温」の時の方がより高い効果が期待できます。

このことから真夏の日中に風を通すよりか、早朝や夜間の外気温が低い時に行う方が有効です。
涼しい風が必要な夏の時期に、風の特性を読み取ることで設計に活かすことが重要となります。

地域ごとに異なる卓越風や、窓の配置・面積、上下階の風の流れ、ウインドキャッチャーなど、
風を上手く扱えるかどうかは設計者の腕にかかっていると言っても過言ではありません。
 

 

概念⑤:昼光利用に関する設計手法

昼光利用の考え方は、昼間でも部屋の明かりを灯さずに部屋中を明るくする太陽の光を上手く取り入れる設計手法となります。
南の窓から明るい光を取り入れ、北の窓からは一日中安定した光を取り入れるなどの工夫を随所に施します。

南側に十分な空きがない場合は、冬場の昼光確保が難しくなるため吹き抜けを設け、なるべく日中は太陽の光のみで過ごすことで省エネに貢献することができます。  

 

【失敗しない間取りのための】パッシブハウス(パッシブデザイン)の8つのポイント

設計

パッシブデザインの5つの設計手法についてご理解いただけたでしょうか。次に具体的な設計に落とし込む方法について詳しく解説します。  

ポイント①:建物の形状

パッシブデザインにおいての建物形状は凹凸が少ない方が有利となります。

2階建てであれば1階と2階が同じ面積/形状である総2階が理想です。
断熱・気密性能を確保しやすくなり、総2階にすることで、構造や屋根、基礎がシンプルになり建築コストを抑える効果もあります。

一般的にパッシブデザインにすることで建築コストが上がりやすくなる傾向ですが、総2階にすることでコストを抑えつつ、建物全体の性能を落とさないことがメリットとなります。  

 

ポイント②:玄関と通風

玄関は外気が入りやすく、熱が逃げやすい場所です。
玄関ドアは断熱性能が高いものを選び、気密性の低い引き戸は避けるのが得策です。

設計手法として、玄関とリビングの間に玄関ホールを設けて風除室的な役割をもたせると、外気の流入を緩和することができます。
また、部屋から部屋の空気の流れを抑制させないために、各部屋のドアの上部に欄間付きのタイプを選ぶこともおすすめです。

通風を確保するために各部屋2方向の風の通り道を設けることが必須となるため、設計段階で風通りのデザインもしっかりと考えることが重要です。  

 

ポイント③:吹き抜け

パッシブデザインにおいて、太陽の光を十分に活かすことが大切です。
しかし立地条件や隣地の建物の影響により南側からの太陽光を享受しにくい場合があります。

解決策としてリビング上部に設ける吹き抜けです。

吹き抜けは明るさを確保するだけではなく、開放感や広がりを体感できます。
一方で、吹き抜けにより冷暖房効率が悪くなるというデメリットも併せ持っているため、断熱・気密性や冬の快適性を考慮した設計が求められます。

 

ポイント④:窓と庇

パッシブデザインにおいて、窓と庇に関する設計は一番大切な要素となります。
窓と庇に関する設計手法として、以下の6つが挙げられます。

①南面の窓は大きくし、東・西・北面の窓は小さくする
太陽の光が部屋の奥まで入るように、南面の窓はなるべく大きく取るようにします。
その他の窓は最低限の光を確保できるくらいの窓にし、熱が逃げず風が通る程度の大きさに抑えることが大切です。
必要以上に大きな窓や数を設置することは避けましょう。
 

②適切な位置に庇を設ける
南面の窓の上部には適切な大きさの庇を設けることが、夏の直射日光を遮り、冬の取り入れたい太陽光を入れるために重要となります。

  ③なるべく屋外で日射を遮る
熱は室内に入れるよりも屋外で遮断した方が、室内の温度管理がしやすくなります。
特に夏場の直射日光は一旦室内に入ることで、高気密高断熱になるほど熱が逃げにくくなってしまいます。
屋外で遮るために、反射しやすい色や高機能の素材の屋外シェードを選ぶようにしましょう。
 

④東・西面の窓はウインドキャッチャーを活用する
風を上手く取り入れたり、室内の風通しをよくするために有効なのがウインドキャッチャーです。
通風としての機能が高い窓として、縦滑り出し窓が最適です。
小さい面積でも通風性能が高く、閉めた時の気密性が高いのも特徴です。
 

⑤トップライトはなるべく使用しない
南面から十分な採光を得られない場合、トップライトという選択肢があります。
しかし、太陽光は十分入るメリットよりもデメリットの方が大きい場合があります。
夏場の直射日光を遮るための対策や熱が逃げるための断熱性能の向上、大雨や台風などによる雨漏り対策を施すことが必要となるからです。
 

⑥気密性の高い窓をつける
気密性の高い窓として、縦滑り出し窓や横滑り出し窓などがあります。
反対にジャロジー窓や通風勝手口などは隙間が出来やすく、断熱性が低い窓なので、なるべく避けるようにしましょう。
 

 

ポイント⑤:屋根形状

屋根形状は、主に外観デザインを決める要素ですが、パッシブデザインにおいても性能を左右する重要な要素となります。
高温になった熱は上に昇る性質があるため、片流れ屋根や切妻屋根のように高低差がある屋根の方が、煙突効果で熱が逃げやすいかたちとなります。

 

ポイント⑥:日照を考えた配置

土地の形状に合わせて建物の形や配置を決めてしまうことにより、太陽の光を十分に取り入れることができない場合があります。
パッシブデザインにおいて太陽光をいかに取り入れるかが大切です。

真南に建物を振ったり、面積をコンパクトにして冷暖房効率を上げたりすることで太陽の光を存分に入れる工夫をしましょう。

 

ポイント⑦:シミュレーションによる住宅の燃費を確認

建物の設計段階で様々なシミュレーションを行うことで、パッシブデザインの効果を見える化することができます。
シミュレーションできる主なものは下記となります。

・日照シミュレーション

・光熱費シミュレーション

・室温シミュレーション  

 

ポイント⑧:パッシブハウスの得意な工務店

パッシブデザインに強い工務店やハウスメーカーを選ぶコツは、パッシブハウスジャパンに加盟しているパッシブハウスを建てられる工務店が確実です。省エネ建築診断士による地域の気候に合わせた設計や事前シミュレーションを行ってくれるので、建ててから後悔しないパッシブデザイン住宅が実現できます。  

 

LOHASのパッシブハウスへの想い

広いリビング

空間工房LOHASでは創業から「高気密・高断熱・高換気」の3つを軸に、北海道でも冬暖かい性能の家づくりを行なっています。
事務所がある静岡県の気候風土を十分理解した上で、お客様の土地の特性を活かしたパッシブデザイン設計を行っています。

LOHASはパッシブハウスジャパンにも加盟しており、弊社で建築した住宅がパッシブハウスに認定を受けることが決まっています。

LOHASが建てたパッシブハウス実例はこちら  

本当のパッシブデザインにすることで、どの部屋でも快適な温度や湿度が保たれる空間をつくることが可能です。
結露やカビの発生を抑えアレルギーの原因をなくすことで、健康的に暮らすことができます。

また人が気持ちよく過ごせるだけでなく、建物の耐久性も上がり長持ちさせることができます。  

まとめ 

今回はパッシブデザインの設計手法について詳しく解説しました。
自然の恵みを存分に活かすことで快適な環境を作り出すことができる、最高の省エネ住宅が実現できます。

イニシャルコストも大事ですが、住んでからのランニングコストや健康で長生きできる住宅をつくることがもっと大切なのではないでしょうか?
弊社で建築したお客様の住宅も、「住んでからアレルギーが良くなった」とか「風邪が引かなくなった」など、健康面で身体のストレスがなくなった方が多くいらっしゃいます。

また、本当のパッシブデザインの住宅をつくるためには工務店を見極める目が施主に求められていることも事実です。
今回のコラムを参考にして、正しい知識を学び、後悔のないパッシブハウスを建ててください。
 

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