先週の京都出張時に、全建連の次世代委員会の研修で奥谷組さんを見学させてもらいました。
奥谷組さんは江戸時代から社寺建築一筋で取り組まれている名門中の名門です。
京都だけでなく日本各地の社寺仏閣を数多く手がけられています。
昨年終わった、西本願寺の平成の大改修も奥谷組さんがやられたそうです。
その他、京都の名だたる神社の改修はほとんどやられていたり。
橋の欄干の9割以上をやられていたり、とにかく物凄い実績です。

会社の事務所。
この先に加工場、倉庫がど～んとつながっています。
宮大工を総勢56人も抱えているだけあって、規模が大きかった。

世界中から集めた巨大な原木があちこちにごろごろと積み上げられていて、大迫力。
自分達の手持ちの丸太から製材して、加工して使えるのが強みですね。

製材された後の、材料の山。

千田社長が直々に説明をしてくれました。
写っているのは、三条大橋の欄干の実物大の復元。

屋根の軒先の納まりの模型。
とても分かりやすい。
こういうのがあちこちにぽんぽんと置いてありました。

右側が江戸時代の瓦。左が現代の瓦。
現代の方が機械で作るので重い。
修復の時はこの重量の差を考えた屋根の構造を考えなければいけないのが大変だそうです。

こちらは銅板葺き。

ヒノキの皮で葺いた、桧皮葺き。
これが、今では一番希少になってしまい、最も高額になるそうです。

所せましと昔の大工道具が展示されていました。
これは、チョウナ。
丸太をけずる時に以前では無くてはならなかった道具。

何十もあった木組みの模型の一つ。
これは柱を継ぐときに使う業。
斜めに2本の柱かすっとつながります。
惚れ惚れするくらいの出来映え。

若い大工が暇つぶしに造ったというお堂。
とにかく、見るもの全てが圧倒的な本物。
木造建築の粋だと思いました。
木造はいいなと、あらためて思わせてくれるいい体験でした。
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